この記事は、ホームページを作ってもらった会社を変えたい、あるいは連絡が取りにくくて困っている個人事業主・小規模事業者の方に向けて書いています。まだ何も伝えていない段階の方が対象です。すでに解約を伝えてしまった方にも、取り戻す順番として使えます。

先に結論を3つ。ひとつ、解約を伝えるのは最後です。先に伝えると、必要なものを受け取る前に協力が止まることがあります。ふたつ、取り戻すものは大きく7つあります。サイトのデータ、ドメイン、サーバー、Googleマップ、アクセス解析、問い合わせの受け口、そして更新のための入口です。みっつ、手続きには待ち時間があります。ドメインの移管は公式に「数日程度かかる場合がある」とされ、Googleマップのオーナー権限は譲ったあと7日の待機があります。

根拠はJPRSの規則、公的機関の資料、Googleの公式ヘルプ、そして私たち自身の移行記録です。法律の話も少し出ますが、条文にこう書かれているという紹介にとどめます。個別の判断は専門家へご相談ください。

なぜ「解約を伝える」を最後に置くのか

解約を伝えるまでの3段階の図。まず名義やデータを聞き、次にGoogleマップと解析の権限に管理者として入れてもらい、最後に解約を相談する順番を示している。
JPRSおよびGoogle公式ヘルプの記述と、HaruIroAIの実務をもとに作図(2026年8月31日確認)。

理由は単純で、受け取るために相手の操作が要るものがあるからです。

いちばん分かりやすいのがドメインです。JPドメインを別の事業者へ移すには、JPRSが生成する認証コード(AuthCode)が必要で、これは今の契約先を通して受け取ります。公式の説明にはこうあります。

認証コード(AuthCode)は、JPRSが生成します

さらに、移管を止める設定がかかっている場合は、手続きの前に解除が必要だとも書かれています。この解除も今の契約先の操作です。関係が悪くなってから頼むより、通常のやりとりの中で受け取るほうが確実です。

もうひとつ、期限があります。

認証コード(AuthCode)の有効期限は、JPRSが認証コード(AuthCode)を生成した日の翌日を1日目とした35日後の23:59:59となります

受け取ってから35日。そして手続きそのものにも「開始から終了まで数日程度かかる場合がある」とされています。受け取ったら寝かせずに動く種類のものです。

確認先:JPRS「指定事業者の変更」。2026年8月31日に取得して確認

取り戻すもの7つ

順番に見ていきます。どれも「あとで頼めばいい」と思われがちですが、あとになるほど動かしにくくなります。

解約を伝える前に押さえる7つJPRS・Google公式ヘルプおよびHaruIroAIの実務より整理・2026年8月31日

取り戻すもの先にやること待ち時間の目安
1. ドメイン名義が自分(自社)になっているかを確認。認証コードを受け取る。移管を止める設定が入っていれば解除してもらうコードの有効期限は35日。手続きは数日程度かかる場合がある
2. サイトのデータ公開されているページ一式と、画像・原稿の元データを受け取る。契約書に「解約時に渡す」と書かれているかを確認
3. サーバーどこで動いているか、契約は誰の名義か、費用は誰が払っているかを確認
4. Googleマップメインのオーナー権限を自分のアカウントへ譲ってもらう譲渡後7日は全機能を使えるようにならない
5. アクセス解析管理権限が自分のアカウントに付いているかを確認。付いていなければ追加してもらう
6. 問い合わせの受け口フォームの送信先メールアドレスと、その裏側がどこで動いているかを確認
7. 更新の入口管理画面のURLと、自分のアカウントがあるかを確認

この中で、1と4は相手の操作が必要です。ほかは確認するだけでも状況が分かります。

ドメインの名義は「誰が払っているか」ではない

ひとつ、誤解が起きやすいところを書いておきます。

汎用JPドメインの規則には、登録に関わる立場が2つ定められています。登録者登録担当者です。そして登録担当者について、規則はこう書いています。

登録担当者は、汎用JPドメイン名の登録、登録更新、移転、廃止、その他の申請および届け出、当社からの通知の受領、この規則に定める登録料・登録更新料および費用の支払い、その他この規則に定める事項についてすべての権限および権利を有し義務を負う。

申請も、移転も、廃止も、通知の受け取りも、支払いも。ここに権限が集まっています。費用を負担しているのが自分でも、この立場が制作会社になっていれば、動かすときに相手の手が要ります。

だから確認するのは「誰が払っているか」ではなく、登録の情報に誰の名前が入っているかです。これは契約先の管理画面か、契約時の書類で分かります。

確認先:JPRS「汎用JPドメイン名登録等に関する規則」第7条・第8条。2026年8月31日に取得して確認

Googleマップは、譲ったあとに7日待つ

相手の操作が必要な手続きの待ち時間を比べた図。ドメインの移管は数日程度、認証コードの有効期限は35日、Googleマップのオーナー権限は譲渡後7日、管理者としての追加はすぐ。
JPRS公式ページとGoogleビジネスプロフィール公式ヘルプの記述をもとに作図(2026年8月31日確認)。

Googleビジネスプロフィールにも、知っておくと段取りが変わる決まりがあります。

公式ヘルプにはこうあります。

メインのオーナー権限を譲渡できるのは、メインのオーナーだけです。

つまりいま権限を持っている側からしか渡せません。こちらから取りに行くことはできません。そして譲渡先は、あらかじめオーナーか管理者として登録されている人である必要があります。先に自分を管理者として追加してもらう、という一手が要るということです。

さらに、譲ったあともすぐには終わりません。新しいオーナーがすべての機能を管理できるようになるまで7日かかると書かれています。その7日の間にプロフィールを削除したり、メインのオーナーを再度変更したりするとエラーになる場合があるとも。加えて、新しいオーナーが7日以内にそのプロフィールから離れると、譲渡自体が取り消されるとされています。

ちなみに、オーナーだけができるのは「ユーザーの追加と削除」と「プロフィールの削除」の2つです。それ以外の日常の更新は管理者でもできます。急ぐなら、まず管理者として入れてもらうのが現実的です。オーナー権限の譲渡はそのあとで構いません。

なお、画面のボタンの名前は変わります。ここに書いた表記と違っていても、設定の中のユーザーとアクセス権のあたり、と覚えておいてください。Googleマップの登録そのものについてはオーナー確認は方法を選べないにも書きました。

確認先:Google ビジネス プロフィール ヘルプ「メインのオーナー権限を譲渡する」同「ユーザーの役割」。2026年8月31日に取得して確認

契約の書面には、何が書かれているか

ここは法律に関わるので、条文にこう書かれている、という紹介にとどめます。個別の場面での判断はしません。

2024年11月1日に施行された「特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律」——いわゆるフリーランス新法には、次の定めがあります。

業務委託事業者は、特定受託事業者に対し業務委託をした場合は、直ちに、公正取引委員会規則で定めるところにより、特定受託事業者の給付の内容、報酬の額、支払期日その他の事項を、書面又は電磁的方法により特定受託事業者に対し明示しなければならない。

そして、継続している業務委託の契約を解除しようとする場合について。

特定業務委託事業者は、継続的業務委託に係る契約の解除をしようとする場合には、当該契約の相手方である特定受託事業者に対し、厚生労働省令で定めるところにより、少なくとも三十日前までに、その予告をしなければならない。

ここで正直に線を引いておきます。この記事は、あなたや相手がこの法律のどちら側に当たるかを判定しません。「特定業務委託事業者」と「特定受託事業者」のどちらに該当するかは、事業の規模や取引の形で決まるもので、記事で当てはめられるものではありません。条文がこう定めている、という事実だけをお伝えしています。

お伝えしたいのは1つだけです。手元に契約の書面があるかどうかを、先に確かめてください。あれば、解約の条件も、渡されるものも、そこに書いてあります。無ければ、話し合いの出発点が口約束だけになります。

確認先:法務省 日本法令外国語訳データベース「特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律」第3条・第16条/公正取引委員会 フリーランス法特設ページ中小企業庁。いずれも2026年8月31日に取得して確認

私たちが自分の資産を移したとき、何が起きたか

ここからは私たち自身の記録です。引き受ける側の話ではなく、自分のものを回収した側の話です。

2026年8月、私たちは公式LINEの自動応答を、個人のアカウントから業務用のアカウントへ移しました。そこで分かったことがあります。その仕組みは、記録も移行の経路も無いまま、5か月半にわたって動いていました。

原因ははっきりしています。作ったとき、先に動かしてから、6日後にソースを後追いで記録に入れたのです。動いている場所が記録に残らないまま、時間だけが過ぎました。

もっと悪いこともありました。手順書には「この経路で移す」と書いてあったのに、その経路は実際には存在しませんでした。書いてあることと、実際にできることが食い違っていた。これは、いざ移そうとした日に初めて分かりました。

実害も出ていました。旧いブログを廃止したあと、そのボットが案内していた記事5件と画像が全て見られない状態になっていたのに、直したものが本番へ届いていませんでした。届ける経路が無かったからです。

そして、記録をめぐる事故がもう1つ。業務用のアカウントだけを見て「そんなものは存在しない、だから影響もない」と判断し、正しい記録を誤った内容で上書きしかけました。見えているところに無い、は、存在しない、ではありません。

移すときに分かった、いちばん大事なこと

実際に手順を組んでみて分かったのは、本番が切り替わるのは、8つある手順のうち1つだけだということです。

新しい場所に置いて、動くことを確かめて、設定を移して——ここまでは何も切り替わりません。切り替わるのは、受け口のURLを新しい方へ向けた瞬間だけです。そしてそこが1点しかないということは、戻すときもそこを戻すだけだということでもあります。だから古い方は、完全に終わるまで消しませんでした。

これは、あなたが制作会社を変えるときにも同じです。切り替わる一手がどこかを先に決めておけば、それ以外の準備は落ち着いてできます。逆にそこが分からないまま進めると、どの操作で公開中のサイトが止まるのか分からないまま手を動かすことになります。

ついでに書いておくと、同じ型の見落としが私たちにはもう1件ありました。問い合わせフォームの裏側も、同じ日まで同じ状態で動いていました。1つ見つかったら、たいてい他にもあります。

HaruIroAIはこう考える——順番を変えるだけで、揉めごとが減る

私たちの立場を書きます。

解約を伝えるのは最後です。先に確認と受け取りを済ませる。この順番にするだけで、相手ともめる場面がほとんど無くなります。まだ取引が続いている間の「教えてください」は普通のやりとりですが、解約後の「渡してください」は交渉になるからです。

私たちがお客様のサイトを作るときは、ドメインを最初からお客様の名義で契約します(当社は管理を代行するだけです)。解約されたときにソース一式をお渡しすることも、契約の仕様に書いてあります。理由は単純で、やめたときに何も残らない形は、お客様にとって不利だからです。

ただし正直に書くと、その「移管手順書」のひな形を、私たちはまだ作っていません。方針として定めただけです。渡すと決めているものを、いつでも渡せる形にはできていない。ここは私たちの宿題です。

もうひとつ。この記事は、いま契約している会社を悪く言うためのものではありません。記録が残っていない状態は、悪意がなくても起きます。私たち自身、自分の資産で5か月半それをやっていました。だからこそ、確認は関係が良いうちに済ませるほうがいい、という話です。

コピペで使う——先方へそのまま送れる確認リスト

そのままコピーして、メールに貼ってお使いください。解約の話は書いていません。いまの状態を教えてもらうための文面です。

【現在の管理状況の確認のお願い】

いつもお世話になっております。
社内で管理状況を整理しております。お手数ですが、
下記についてご教示いただけますでしょうか。

■ ドメインについて
1. 登録者(および登録担当者)の名義は、弊社名義になっていますでしょうか
2. 次回の更新日と、更新料をご教示ください
3. 管理いただいている事業者名(登録先)をご教示ください

■ ホームページのデータについて
4. 公開中のページ一式と、画像・原稿の元データは、
   ご提供いただけますでしょうか
5. 更新用の管理画面がある場合、そのURLと、
   弊社のアカウントの有無をご教示ください

■ サーバーについて
6. どちらのサーバーで稼働していますでしょうか
7. 契約の名義と、費用のご請求先をご教示ください

■ Googleビジネスプロフィール(Googleマップ)について
8. 弊社のGoogleアカウントを「管理者」として
   追加していただけますでしょうか
   (メールアドレス: ________________)

■ アクセス解析について
9. 解析ツールの管理権限に、弊社のアカウントを
   追加していただけますでしょうか

■ お問い合わせフォームについて
10. フォームの送信先メールアドレスをご教示ください

お忙しいところ恐れ入りますが、よろしくお願いいたします。

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※ 送る前に自分で確かめること
□ 契約時の書面が手元にあるか(無ければ、その旨も聞く)
□ 8番のGoogleアカウントを用意したか
□ 4番のデータを受け取る置き場所を決めたか

※ 返事が来てから決めること
□ ドメインの名義が自分でない場合、移管の相談をいつ切り出すか
   (認証コードの有効期限は35日。手続きにも数日かかる場合がある)
□ Googleマップは、まず管理者として入れてもらう。
   オーナー権限の譲渡は、譲ったあと7日の待機がある

※ この段階では解約を伝えない
   受け取るために相手の操作が必要なものが複数あるため
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1番から3番の返事が来るだけで、いちばん動かしにくいものの状況が分かります。

この記事で書いていないこと

4つあります。ひとつ、法律の判断はしていません。フリーランス新法について書いたのは条文の紹介で、誰にどの義務が生じるかという当てはめはしていません。個別の場面では専門家にご相談ください。

ふたつ、.com などのドメインについて、移管できない期間の日数は書いていません。ICANNの公式ページを直接確認できなかったためです。JPドメインについて書いた35日と数日程度は、JPRSの公式ページで確認したものです。

みっつ、いま契約している会社を批判していません。記録が残らない状態は悪意がなくても起きます。私たち自身がそうでした。

よっつ、私たち自身の宿題を隠していません。解約時に移管手順書を提供すると仕様に定めていますが、そのひな形はまだ作っていません。

よくある質問

先に解約を伝えてしまいました。もう遅いですか。
遅くはありませんが、順番は変わります。まずドメインの名義と認証コード、次にGoogleマップの権限を優先してください。この2つは相手の操作が必要で、あとになるほど動かしにくくなります。契約時の書面があれば、渡されるものがそこに書かれている可能性があります。

ドメインの移管にはどれくらいかかりますか。
JPドメインの場合、JPRSの公式ページは「開始から終了まで数日程度かかる場合がある」としています。認証コードの有効期限は、生成された日の翌日を1日目として35日後です。受け取ったら寝かせずに進めてください。

費用は自分が払っています。名義も自分ですよね。
別の話です。汎用JPドメインの規則では、申請・移転・廃止・通知の受領・支払いについての権限が「登録担当者」に集まっています。誰が費用を負担しているかとは分けて、登録の情報に誰の名前が入っているかを確認してください。

Googleマップの権限は、こちらから取れますか。
取れません。公式ヘルプに「メインのオーナー権限を譲渡できるのは、メインのオーナーだけです」とあります。しかも譲渡先はあらかじめオーナーか管理者として登録されている必要があるので、まず管理者として追加してもらうのが先です。譲渡後は全機能が使えるようになるまで7日かかります。

データを渡してもらえるか不安です。
契約時の書面に、解約時の扱いが書かれていないかを先に確認してください。書面が無い場合、まずは「管理状況を整理したい」という形で現状を聞くところから始めるのが、話をこじらせにくい進め方です。上のリストはそのための文面です。

まとめ——確認は、関係が良いうちに

もう一度3つだけ。解約を伝えるのは最後です。取り戻すものは7つあり、そのうちドメインとGoogleマップは相手の操作が要ります。そして手続きには待ち時間があります。

やることは、上のリストを送るだけです。解約の話は入っていません。返事が来てから、動かす順番を決めれば間に合います。

もし「引き受ける側を探している」という段階でしたら、そこからご相談ください。ホームページの制作から、公開後の更新、Googleマップ、数字の見守りまでを毎月まとめて引き受けるかたちは、はるいろWeb担当のページでご案内しています。ドメインは最初からお客様の名義でお預かりし、やめられたときも手元に残る形にしています。毎月の保守費に何が含まれているかの読み方は、ホームページの維持費、機械の代金は月700〜1,250円に書きました。

この記事は、構成・事実の照合・文章化にAIを使用し、HaruIroAIの編集ルールに基づいて作成しています。ドメインに関する記述はJPRSの公式ページと「汎用JPドメイン名登録等に関する規則」、Googleビジネスプロフィールに関する記述はGoogle公式ヘルプ、法令は法務省の日本法令外国語訳データベースと公正取引委員会・中小企業庁の公的資料を、2026年8月31日に開いて確認しました。制作会社やSEO会社の解説記事は根拠に使っていません。.com等のドメインについて移管が制限される期間の日数は、ICANNの公式ページを直接確認できなかったため記事に含めていません。法令については条文の紹介にとどめ、誰にどの義務が生じるかという当てはめは行っていません。自社の移行に関する記述(記録も経路も無いまま5か月半稼働していたこと、手順書に書かれた経路が存在しなかったこと、切り替わる手順が8つのうち1つだったこと、業務用アカウントだけを見て誤って断定したこと)は、いずれも社内の移行記録に基づく事実です。特定のサービス名・キー名・顧客情報は記載していません。内容は公開前に人が最終確認しています。