検索結果に表示されているのに、会社のホームページがクリックされない。そんなときは、記事を増やす前に、掲載順位・検索した人の目的・検索結果での見え方を同じページで確認します。
図解|次に直す場所の見つけ方
タイトルを変える前に、この順で確認。
出発点:検索に表示されるが、クリックが少ない
- 1掲載順位を見る
同じページ・検索語・端末・期間で確認。
低い位置での表示が中心なら本文が検索の目的に答えているかも見直す。 - 2検索意図を比べる
知りたいのは用語? 手順? 依頼先?
本文の答えとずれていたら読者が欲しい情報と、ページの内容を合わせる。 - 3検索結果を見る
何が分かる記事か、タイトルと説明で伝わる?
内容が伝わっていなければ実際の本文に沿って、タイトルと説明を直す。
変更を記録 → 同じ条件で、その後の数字を見る
タイトルを変えるだけで解決するとは限りません。低い位置に出ているのか、探している内容とページが違うのか、読む価値が伝わっていないのかで、直す場所が変わります。
HaruIroAIも、検索表示があるのにクリックにつながらない記事を継続して観測しています。この記事では、その未解決の記録と、御社で使える点検票を紹介します。
この記事は「前回の"次の一歩"」の続きです
前回のアクセス解析だけで集客改善はできる?見落としやすい5つの情報では、アクセス解析(GA4)だけでは「次にどのページを、なぜ直すのか」まで決めにくい、という話をしました。
その記事の最後で、こう書きました。「GA4が入っているなら、次はSearch Consoleで『表示回数はあるのにclickが少ないページ』を1つ探してみてください」。見つけるところまでは前回。今回は、見つけたあとにその1ページをどう読み直すかを、具体的にお話しします。
表示回数は多いのにクリック数が少ない——どういう状態か
Search Consoleの検索パフォーマンスという画面では、次の数字をページごと・検索語ごとに見られます。
- 表示回数(Impressions):あなたのサイトが検索結果に表示された回数
- クリック数(Clicks):検索結果からあなたのサイトがクリックされた回数
- クリック率(CTR):クリック数を表示回数で割った割合
- 平均掲載順位(Average Position):検索結果に出たときの、あなたのサイトの最上位結果の平均的な位置
「表示回数はあるのにクリックが少ない」は、表示回数に対してクリック率が低い状態のことです。その検索条件では検索結果に掲載された機会があります。ただし、クリックされなかった理由は掲載順位、検索意図、タイトル・スニペット、検索結果画面の構成など複数あり、表示回数だけでは特定できません。
出典: Google Search Console ヘルプ 検索パフォーマンスレポート
まず1ページだけ選ぶ
Search Consoleの検索パフォーマンスを開き、次の順で1ページを選びます。
- 期間を過去3か月ほどにする。
- 「ページ」で表示を切り替え、URLごとの表示回数・クリック・クリック率を並べる。
- 表示回数はそれなりにあるのに、クリック率が低いページを1つ選ぶ。表示回数が極端に少ないページは判断材料が少ないため今回は外し、検索需要・掲載順位・index状態は別途確認します。
選んだら、そのページをクリックして「検索語(クエリ)」に切り替え、どんな言葉で表示されているかを見ます。ここで、読者が実際に打ち込んでいる言葉と、あなたが想定していた言葉のズレが見えてきます。
ひとつ注意です。Search Consoleの検索語は、内部の制限で全部が出るわけではなく、一部の検索語はプライバシー保護のため表示されず、取得件数にも制限があります。表示されていない検索語を「0件」とは扱わないでください。表示回数が少ないページについて、検索需要・掲載順位・index状態を切り分ける話は、前回の記事の検索エンジンへの登録・掲載順位の節にゆずります。
タイトルと説明文は、必ずしもそのまま表示されない
直す前に、ひとつ知っておくと安心なことがあります。タイトルや説明文を書き換えても、Googleが検索結果にそのまま表示するとは限りません。
Googleは、検索結果のタイトル(タイトルリンク)を、ページのtitle要素だけでなく、見出しやページ上の目立つテキストなど複数の場所から作ります。サイト側が個別に強制することはできず、Googleが「ページに合っていない」と判断すれば、別のテキストに書き換えることもあります。
説明文(スニペット)も同じです。Googleは説明文を主にページ本文から作り、本文よりmeta descriptionのほうが的確なときにそれを使う、という仕組みです。つまり、meta descriptionに書いた文がいつもそのまま出るわけではありません。
出典: Google 検索セントラル タイトルリンク / スニペット
ここから分かるのは、直し方の向きです。文字を無理やり出そうとするのではなく、ページの中身・タイトル・説明文・検索した人の目的を、実際に一致させること。これは効果を約束する操作ではなく、Googleの推奨に沿った状態へ整える作業です。クリックへの影響は、直したあとに観測して判断します。
検索意図とのズレを読み直す3つの視点
選んだ1ページのタイトルと説明文を、検索語と並べて、次の3つで読み直します。
01
検索語とタイトルの言葉が合っているか
読者が打ち込んでいる言葉と、タイトルの言葉がずれていないかを見ます。たとえば読者が「◯◯ 料金」で探しているのに、タイトルが商品名だけで料金に触れていなければ、探している言葉とタイトルがずれています。読者の言葉に寄せつつ、Googleが推奨する「そのページの内容を表す、分かりやすく簡潔なタイトル」に整えます。この調整でクリックが増えるかどうかは、観測して判断します。
02
説明文がそのページ固有の内容を短く正確に伝えているか
説明文は、そのページに何が書いてあるかを、短く正確に伝えるものです。全ページで同じ説明文を使い回していないか、そのページ固有の内容になっているかを確認します。読んだ人が「自分の知りたいことが、ここにありそうだ」と分かる一文になっているかどうかが基準です。
03
煽り・キーワード詰め込み・使い回しになっていないか
Googleは、キーワードの羅列や使い回しの定型文を避け、ページ内容を表す固有のテキストにすることを勧めています。ですから、同じ言葉を何度も並べたり、全ページで同じ説明文を使い回したりするのは避けます。あわせて、期待をあおる強い言葉についても、Googleは「ページの見出しやタイトルが、誇張していたり衝撃的になっていないか」を自分の記事を見直すときの確認項目として挙げています。これは守らないと罰せられる強制ルールというより、良い記事かどうかを自己点検するための推奨の観点です。盛るのではなく、正確に短く伝えることを基本にします。
出典: Google 検索セントラル タイトルリンク / スニペット / 役立つ、信頼性の高い、ユーザー第一のコンテンツの作成
直したら、断定せずに観測する
1ページ直したら、すぐに効果を測りたくなります。ここで急がないことが、いちばん大事です。
Search Consoleの直近のデータは暫定で、数時間で変わることがあります。検索結果は人や端末によっても違います。ですから、直した翌日にクリックが少し増減しても、それを「直したから増えた/減った」とは決めつけません。
この記事を公開した2026年7月の時点では、「この直し方でクリック率が何%上がった」と言える自社の実測データはまだありませんでした。その後、自社サイト13週分の実測(検索表示は4.4倍に増えたのにクリックは週7回前後のまま)を取り、検証データとして公開しています。それでも、この記事が改善率をお約束するものではない点は変わりません。お渡しするのは「直したら断定せずに観測する」という順序そのものです。
HaruIroAIの運用でも、自分たちで計算する率は、母数が小さいうちは割合ではなく件数で見て、母数が増えても原因や効果を自動では断定しない、という決め方にしています。クリックが少ない原因も、タイトルや説明文のズレだけとは限りません。検索した人の目的が「今すぐ買う」ではなく「まず調べる」段階の言葉なら、上位に出ていてもクリックが割れることがあります。1ページを直し、しばらく観測し、次の1ページへ——これが、いま私たちが採用している観測手順です。
追記——この記事の手順を、この記事自身に適用しました(2026年8月20日)
実は、この記事自身が「表示回数はあるのにクリックされない」状態でした。公開後の4週間(7月13日の週〜8月10日の週)の自社Search Console実測で、この記事はある検索語に対して表示29回・平均掲載順位8.3位・クリック0回。この記事に書いた選び方なら、真っ先に選ばれる1ページです。
そこで、本文の3つの視点をこの記事自身に適用しました。検索語と見比べて、説明文(meta description)を「実例」という曖昧な約束から「この記事自身に手順を適用した実測記録つき」という固有の内容へ書き換え、当時は存在しなかった自社の実測データへの参照を本文に足しました。
結果はこの記事の教えどおり、断定せずに観測します。数週間分の数字がたまったら、増えても減っても、この追記の下に実測を書き足します。
今回の観測:検索語との接点はあるが、クリックにはつながっていない
2026年8月31日〜9月6日の取得済み検索語データでは、この記事に結び付いた行の合計は表示53回・クリック0回でした。そのうち「表示回数は 多い のにクリック数が少ない 場合の改善」は表示15回・平均掲載順位9.5位・クリック0回です。
これは取得できた検索語の範囲の数値で、ページの全検索流入や市場の検索回数ではありません。前回の説明文変更による効果も、この記録だけでは判定できません。
今回の見直しでは、冒頭を前の記事の続きから、会社のHPで確認する3つの分岐へ変更しました。読者がその場で使える点検票も追加しています。公開後の効果は未測定です。検索表示を増やすことだけでなく、必要な人が内容を理解して次の行動へ進めるかを見ます。
担当者へ渡せる、1ページ点検票
対象ページのURL:
確認期間:
検索語:
端末・国などの絞り込み条件:
表示回数/クリック数/平均掲載順位:
検索した人は何を知りたいか:
今のページが答えていること:
内容・タイトル・説明文のどこを直すか:
今回変えた箇所:
変更日/次に確認する日:
関連サービスへの閲覧・相談の記録:
まだ分からないこと:
変更後は同じ長さの期間と同じ条件で見比べます。まず4週間を観測の目安にし、表示が少なければ期間を延ばします。季節、順位、検索結果の構成も動くため、前後比較だけで改修の効果とは断定しません。
まず今週、1つだけやるなら
Search Consoleが入っているなら、検索パフォーマンスで「ページ」に絞り、表示回数はあるのにクリック率が低いページを1つ選んでください。そのページの検索語と、実際のタイトル・説明文を並べて、上の3つの視点で読み直す。今週はそこまでで十分です。
Search Consoleがまだ未設定、どのページを選べばいいか決められない、直す言葉が思いつかない——そのときは、その「分からない状態」自体を記録してください。0に置き換えず、次に確認する対象を1つ決めてください。
この記事の作り方と更新方針
この記事は、前回のアクセス解析の記事の続編として、Google Search Consoleのヘルプと検索セントラルの公式仕様を再確認して作成しました。構成、一次情報の照合、HTML検証にAIを使用し、HaruIroAIの検証記録とHuman reviewを正本にしています。仕様や自社の計測方法が変わった場合は、内容と更新日を見直します。
参考: Google Search Console ヘルプ 検索パフォーマンスレポート / タイトルリンク / スニペット