この記事では、中古で買った物が補助金の対象になるのかを、公募要領の「中古品」の欄の書かれ方から確かめます。想定しているのは、開業したばかり、または開業準備中で、備品や機械を揃えるところで手が止まっている個人事業主・小規模事業者の方です。お伝えできるのは「どの文書のどの欄に何が書かれているか」までで、個別の買い物が対象になるかどうかを判定するものではありません。
もとにしたのは、二〇二六年八月十九日にHaruIroAIで直接開いて確かめた一次情報です。国の小規模事業者持続化補助金<一般型 通常枠>第20回公募の公募要領(第8版)と、千葉県松戸市の中小企業設備投資補助金(一般型)の補助要領を、それぞれ補助金事務局と松戸市の公式サイトからPDFの現物で取得しました。
先に一つだけ申し添えます。「中古は50万円未満なら対象」という短い覚え方でこの先へ進もうとしている場合、要領に書かれている欄とは、二項ぶんずれています。
公募要領の「中古品」の欄——「下記の条件」は(ア)(イ)(ウ)の3つだった
持続化補助金の補助対象経費は、①機械装置等費から⑧委託・外注費までの八つの費目に分かれています。中古品についての定めは、その一つ目、①機械装置等費の欄の中にありました。印字ページで12ページです。書き出しはこうです。
○中古品の購入は、下記の条件を満たした場合のみ、補助対象経費として認めます。
続けて、「下記の条件」の中身が並びます。(ア)と(イ)には、それぞれ「※」で始まる注記が付いていますが、ここでは三項の本体だけを引きます。注記は、このあとの節でそのまま引用します。
(ア)購入単価が 50 万円(税抜き)未満のものであること
(イ)中古品の購入にあたっては 2 者以上の中古品販売事業者(個人からの購入や、オークション(インターネットオークションを含みます)による購入は不可)から同等品について見積(見積書、価格表等)の取得が必要です。
(ウ)修理費用は、補助対象経費として認められません。また、購入品の故障や不具合等により補助事業計画の取組への使用ができなかった場合には、補助対象外となります。
三項が、一つの「下記の条件」の下に並んでいます。金額の話は(ア)だけで、(イ)は見積の取り方、(ウ)は修理費用と、買った物が使えなかった場合の扱いです。「50万円未満なら中古でよい」は、この欄の一項目だけを取り出した言い方になります。
(ウ)は、中古品の条件を調べているときに見落としやすい位置にあります。中古で機械を買うときは、手を入れて使う前提になりがちですが、その修理費用は、この欄では補助対象経費として認められないと書かれています。さらに「購入品の故障や不具合等により補助事業計画の取組への使用ができなかった場合には、補助対象外となります」と続きます。買った後に動かなかったときのことまで、同じ欄に書かれている、ということです。
(ア)は「購入単価が50万円(税抜き)未満」——分割して買うと中古品全体が対象外
金額の(ア)には、注記が付いています。
※単価が 50 万円(税抜き)以上の中古品を単価 50 万円(税抜き)未満になるように分割して購入する場合は、その中古品全体が補助対象外となります。
対象外になるのは、はみ出した分ではなく「その中古品全体」だと書かれています。一つの中古品を分けて買うことで単価を下げる、という組み方を、この注記が先に閉じています。
もう一つ、単位を見ておきます。(ア)は「50 万円(税抜き)」でした。同じ①機械装置等費の欄には、次の一行もあります。
○発注総額(1 件あたり)が 50 万円(税込)超の機械装置等の購入をする場合、価格の妥当性を確認するため、2 者以上からの見積が必要です。
こちらは「50 万円(税込)超」です。同じページの中で、税抜きと税込が使い分けられています。金額の条件を書き写すときは、数字だけでなく単位まで一緒に写してください。消費税の扱いそのものは、以前「補助金の見積書は税込・税抜どちらで書くか——消費税の扱いが3制度で違った」でお伝えしています。
(イ)は「2者以上の中古品販売事業者」——金額に関わらず必要で、オークションは不可
(イ)は、見積の取り方の条件です。注記まで含めて引きます。
(イ)中古品の購入にあたっては 2 者以上の中古品販売事業者(個人からの購入や、オークション(インターネットオークションを含みます)による購入は不可)から同等品について見積(見積書、価格表等)の取得が必要です。
※中古品購入の場合は、購入金額に関わらず、すべて、2 者以上からの見積が必要です。
※採択発表後交付決定まで、および、実績報告書の提出時に、これら複数の見積書を必ず添付してください。(理由書の提出による随意契約での購入は、一切認められません。)
三つ、そのまま示します。
ひとつ。見積を取る先が「中古品販売事業者」と書かれ、括弧の中に「個人からの購入や、オークション(インターネットオークションを含みます)による購入は不可」とあります。安く手に入るからと、ネットオークションでの落札や、個人の方から直接買い取る形を当てにしている場合は、この括弧に書かれた買い方に当たります。フリマアプリのような場でも、売り手が個人であれば、同じ括弧の中の話になります。
ふたつ。「購入金額に関わらず、すべて、2 者以上からの見積が必要です」。先ほどの機械装置等の一行では、二者以上の見積が要るのは「発注総額(1 件あたり)が 50 万円(税込)超」のときでした。中古品のほうには、その金額のラインが引かれていません。
みっつ。提出の場面が二回書かれています。「採択発表後交付決定まで」と「実績報告書の提出時」です。そのうえで「理由書の提出による随意契約での購入は、一切認められません」と書かれています。見積を取らずに一者と決めておいて、後から理由書で説明する——という形が、この括弧で明示的に否定されている、ということです。いつ発注してよいかという時期そのものは、「補助金は交付決定前に発注すると対象外か——発注してよい時期と期日・計画の条件」でお伝えしました。
確認先:小規模事業者持続化補助金<一般型 通常枠>第20回公募 公募要領(第8版・PDF)/同 補助金事務局サイト(いずれも2026年8月19日に取得して確認)
中古の条件を満たしても、品目の欄は別に読む
ここまでは「中古かどうか」の欄でした。要領には、もう一つ別の欄があります。同じ①機械装置等費には〈対象となる経費例〉と〈対象とならない経費例〉の表が付いていて、後者にはパソコン・タブレット端末・PC 周辺機器などが名指しで並んでいます。この一覧の読み方は、以前「パソコンは補助金の対象経費になるか——「1台2万5千円まで」から「対象外」まで3制度で分かれた」で全文を引いてお伝えしました。
ここで申し上げたいのは、二つの欄が別だということです。中古品の(ア)(イ)(ウ)を満たすかどうかと、その品目がそもそもこの費目に入るかどうかは、要領の別の場所に書かれています。中古のパソコンを考えている方は、中古の条件を確かめる前に、品目の欄で自分の買い物がどちら側に並んでいるかを見てください。そのうえで、自分の買い物が例示のどれに当たるのかという判断は、この記事ではなく、事務局や商工会議所へ確かめる事柄です。
「中古品ではないこと」が要件の制度もある——松戸市の設備投資補助金
制度が変われば、「中古」という語が置かれている欄も変わります。松戸市中小企業設備投資補助金(一般型)の補助要領を開くと、「4.補助対象設備」に、次に掲げる全ての要件を満たすものとして五項目が並んでいます。(1)と(5)には注記番号が、(2)には参照先を示す一行が添えられていますが、ここでは五項目の本文だけを引きます。
(1)製品の生産及び品質管理や研究開発等、製造業の生産活動の向上に資する機械・装置・設備等であること。
(2)取得価額が合計で 300 万円以上(税抜)であること。
(3)市内の事業所に設置するものであること。
(4)中古品ではないこと。
(5)リース契約に基づくものでないこと。
(4)です。持続化補助金では「条件を満たした場合のみ、補助対象経費として認めます」と書かれていた中古品が、こちらでは、満たすべき要件の一つとして「中古品ではないこと」と置かれています。市内に事業所を持つ製造業の中小企業者向けの制度で、一般型の補助率は10分の1、上限額は50万円です。
要件だけでなく、書類の側にも現れます。交付申請時の提出書類に「購入する設備等の見積書の写し」があり、その留意事項にはこう書かれています。
見積書に新品である旨を記入してもらってください。
持続化補助金では、中古品販売事業者2者以上から同等品の見積を取る。松戸市のこの制度では、見積書に新品である旨を書いてもらう。同じ「見積書」という言葉でも、頼む相手も、書いてもらう内容も違います。
なお、この制度にも品目の欄はあります。補助対象設備の注記には「ソフトウェア及びソフトウェアを稼働させるための PC 等は対象になりません」とあり、続けて、新たに導入する機械等に付随し稼働に必要となる場合は対象となる場合がある、と書かれています。中古かどうかの前に品目の欄がある、という形は、ここでも同じでした。募集の受付状況は時期によって変わりますので、申請を考えるときは市のページで確かめてください。確かめ方は「補助金の募集が終了していないか確認する方法——紹介ページと公式ページの食い違い実例」に書いています。
確認先:松戸市 中小企業の設備投資を支援します(松戸市中小企業設備投資補助金)/同 一般型 補助要領(PDF)(いずれも2026年8月19日に取得して確認)
中古で揃える前に確かめる、三つの場所
ひとつ目。中古品の欄を、(ア)だけでなく最後まで読む。金額の(ア)、見積の取り方の(イ)、修理費用の(ウ)が、一つの「下記の条件」の下に並んでいます。金額だけを覚えて買いに行くと、残りの二項が手元から落ちます。
ふたつ目。中古かどうかの欄と、品目の欄を、両方通す。中古品の条件を満たすことと、その品目が費目に入ることは、要領の別の欄の話です。
みっつ目。迷う点は、事務局・商工会議所・市の窓口に確かめる。自分が買おうとしている物が例示のどれに当たるのか、手元の見積書で足りるのか。文書の語をどう当てはめるかは、この記事ではなく窓口の領分です。
今回確かめたのは、二つの制度の二つの文書だけです。ほかの補助金では、その制度の要領で「中古」にあたる定めを探すところから始めてください。この記事で確かめた記載を、そのまま別の制度へ当てはめることはできません。
引用した文面はいずれも二〇二六年八月十九日に取得した時点のもので、持続化補助金は第20回公募の公募要領(第8版)、松戸市の制度は市のページに掲載されていた一般型の補助要領に書かれているものです。実際のお手続きの際は、この記事ではなく、必ずその時点の現行版と、補助金事務局・商工会議所・市の窓口へのご確認をお願いします。
この記事の作り方
この記事は、構成・一次情報の照合・文章化にAIを使用し、HaruIroAIの編集ルールに基づいて作成しています。本文で引用した記載は、2026年8月19日(日本時間)に、HaruIroAIが小規模事業者持続化補助金<一般型 通常枠>第20回公募の公募要領(第8版)と、松戸市中小企業設備投資補助金(一般型)の補助要領のPDF現物を、それぞれ補助金事務局と松戸市の公式サイトから直接取得して確認したものです。確認先は本文中にリンクを置いています。引用は原文ですが、PDFから文字を取り出す際に生じる行の折り返しと字間の空白だけは、読みやすさのために整えています。文言そのものは変えていません。引用の中で注記や注記番号を省いた箇所は、その引用の直前に断っています。なお、制作にあたって手元にあった事前メモは中古品の条件を(ア)(イ)の2項として記録していましたが、当日に原文へ当たり直したところ(ウ)がありました。本文は原文の3項を正としています。本文の記載は、いずれも取得時点のものです。この記事は、個別の買い物が補助対象になるかどうかを判定するものではありません。二つの文書に何が書かれていたかをお伝えするものですので、実際のお手続きの際は、必ずその時点の現行版と、補助金事務局・商工会議所・市の窓口へのご確認をお願いします。内容は公開前に人が最終確認しています。